スキーと乗り物

スキー映画の「スーパースキー」はナレーションが無く音楽と乗り物の音を入れています。

映像で出てくるのは、モトクロスバイク、ヘリコプター、セスナ機、ジェットボートですが、音は潜水艦、D51の機関車などです。

Mt,HUTTの麓にある広大な牧場をモトクロスバイクで走り羊や鹿と戯れたりしました。 ホンダから新品のモトクロスバイク2台を借りて二人で走りました。(二人ともバイクの免許はありません、牧場は私有地でした) NZに行く前にホンダ所有のモトクロスコースでプロの指導を受けていました。

二人ともバイクは初めてでした。 牧場を走った時は爽快でしたよ。
モトクロスバイクでSLをするとスキーのSLと同じ感覚です。 牧場には羊や鹿が沢山いて群れの中に飛び込んでも良いと言われましたが、怖くて出来ませんでした。新品のモトクロスバイクを返すときはドロまみれで私は転倒してレバーを壊してしまいました。

潜水艦も音で表現しました。 現代はファットスキーで雪の上を滑れますが、当時は細くて長いスキーなのでパウダーを滑ると両スキーとも雪に沈み込みます。 沈み込みや浮き上がりを潜水艦に見立てたのです。 沈み込んだスキーを浮き上がらせるには技術が必要で、当時の一般スキーヤーでこの技術が出来る人は限られていました。

雪が深い、重いほど技術とパワーが必要でパワーが必要な滑りは重量感のある音をD51で表現しました。 特に超スローモーションの映像はD51の音がぴったり合ったのです。

NZは観光用にヘリコプターやジェットボートが活躍しています。

ヘリとジェットボートを組み合わせたツアーも観光用にありますが、映画では貸し切りで撮影しています。 ジェットボートがSL走行すると水しぶきが10mほど舞い上がり、スキーの雪煙と組み合わせました。
トップスピードから360度のスピンで止まるジェットボートは観光客に大人気です。 また岸辺や岸壁をスレスレに疾走する技もスリルがあります。
Mt、COOKの麓ではセスナ機とヘリコプターを利用しました。 2台のセスナ機をチャーターし地上と雪上から離着陸します。 地上と水上からの離着陸は体験していましたが、雪上からの離着陸は初めてドキドキしていました。 着陸は斜面の下から上に向かって、離陸は上から下に向かって飛びます。 空中で2台が交差するときはヒヤヒヤですよ。。。
翼にカザマスキーが乗っています。 車輪の上にソリが付いています。
実はこの後、ヘリは斜面の下を向いて止まる予定でしたが、途中で止まり私たちスタッフが持ち上げて下に向けました。(笑い) 意外と軽かったのです。

セスナで登っても滑るコースはわずかで緩い斜面ばかり、撮影はハミテージの近くにあるヘリスキーのエリアでヘリコプターを利用しています。 下の写真が撮影最後のシーンです。

ナレーションの無い映画でしたが、私個人としてはスキーの醍醐味が感じられるシーンが多く、竹村君とペアーで滑ったシーンは忘れることが出来ません。 特にMt,Huttのラカイヤサドル、最後の1本は一番の思い出です。
光と影、雪煙が舞い上がるシーン。 二人とも渾身の思いを込めて滑った1本です。

皆さん、これで4本のスキー映画を紹介しました。

紹介しながら自画自賛ばかり失礼いたしました。 見せたくないと思っていたのが見せたいと思うようになったのは時間がたったためでしょう。 もし、機会がありましたらお見せしたいと思います。

このブログを見て頂き有難うございます。

次回からは中里の近況をお伝えします。