スーパースキー

皆さん、4本のスキー映画の最後が「スーパースキー」です。

ニュージーランドのMt・HuttとMt・Cookで撮影しました。

「躍動」「ハロー・アメリカ」は物語風でしたが、「ホワイトジェット」から滑りをメインにした構成になっています。「スーパースキー」は演出家のAさんが滑りと音を組み合わせて、メッセージとして私が話した言葉をテロップに表現してくれました。

この頃、サインに「速いものは 美しい」も最後に入れてくれました。 スキーヤー小林平康を表現したテロップを紹介します。

スキーヤーは滑り始めるとたった一人です。 自分を演出することが出来るのでちょっと気取って「心で滑る」を入れてくれました。
「速く」は速く滑るスピードの意味と、登ったらすぐに滑ることを表しています。 選手時代からリフトで考えてすぐに滑るクセ(笑い)がありました。
単純ですけどスキーは滑ること、あれこれ考えながらのスキーも良いけど、無心に滑れるからゲレンデという空間を滑りたい気持ちを表しています。
「アンバランスのバランス」はレッスンでもよく使いました。日常では考えられないフォームをスキーは簡単にできます。 雪と対話しながらアンバランスのバランスを楽しみたいですね。
滑っている間はどなたでも雪や風、音、空気を体で感じています。 時空間を体で感じているときは幸せでしょう。
Aさんは最後のテロップに「速いものは美しい」を入れてくれました。

「速いものは美しい」はサインするときに決め文句のように書いていました。 この言葉は日本人ただ一人の銀メダリスト「猪谷千春さん」の講演を聞いて生まれた言葉です。 アメリカに留学中の猪谷さんは勉強に忙しくトレーニングする時間がなく大会で成績が落ちていた時、ならば誰よりも綺麗に美しく滑ると成績が良くなったとのことです。 この講演を聞いてから5.6年後に「速いものは美しい」を考えました。

この「速いものは美しい」にいくつかの意味を込めています。 一つは速さを求めていくと「無理」「無駄」を省くことが必要です。 レーサーから初心者のスキーヤーが前の滑りより無理、無駄を省くと誰でも「速く」なります。 当然フォームも無理、無駄が無くなると「美しい」くなります。

スキー以外ではジェット戦闘機を例に挙げていました。 昔のプロペラ機からジェット機に進歩したように「速さ」「美しさ」も時代とともに進化しています。 プロペラ機も優雅で大好きですが、F22ラプターなどの最新のジェット機を見るとその性能はもちろん、シルエットに魅力を感じます。 ただ戦争用に開発される戦闘機ですが戦争以外で活躍してもらいたいものです。

次回は色々な乗り物が登場します。